
日本の祝日
日本の祝日は現在15日あります。
こう書くと少ない印象もありますよね。
内閣府が発表している「国民の祝日に関する法律」では その第一条に、
『自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、 より豊かな生活を築き上げるために。ここに国民こぞって祝い、感謝し、 または記念する日を定め、これを「国民の祝日」となづける。』
とあります。
母の日という風習とは?
ではなぜ母の日が祝日に制定されていないのでしょう?
例えば「こどもの日」「敬老の日」などがあるにもかかわらず・・・です。
この母の日という習慣は内閣府が定める「国民の祝日に関する法律」の第1条の 「美しき風習」には該当しないのでしょうか?
では「こどもの日」「敬老の日」が祝日になった経緯を見てみましょう。
「こどもの日」
もともとは中国から奈良時代に伝わったものだとされています。
中国の陰陽五行の思想の元に定められた「端午」の行事からきています。
そのため鯉のぼりも一番上の吹流しは5色なのです。
これはもともと男女関係ない厄払いと子供の成長を願う節句でしたが、江戸時代に端午の節句を男の子の成長を願う五節句の内の一つとして江戸時代の「式日」となりました。
その由来から1948年に こどもの人格を重んじ、子供の幸福を願うとともに、母に感謝する日」として祝日に制定されました。
「敬老の日」
これにはいろいろな説がありますが、一番有力なのは539年9月15日に聖徳太子が 大阪に「悲田院」という現在でいうところの身寄りのない老人を収容する老人ホームのような施設ができました。
敬老の日はこの悲田院にちなむ制定だということです。
また9月9日の重陽の節句にも趣旨が類似しているところもあります。
この重陽の節句は江戸時代の五節句の内の一つです。
このことからも祝日として制定されやすかったようです。
「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日」 として1965年に制定されました。
では「母の日」はいかがでしょうか?
その由来はアメリカにならってのものですし、その日もアメリカと同じになっています。
日本ではすでにこどもの日の制定の条文に「母に感謝する日」とありますので、別の母に感謝する日を制定するのはむずかしいような印象があります。
祝日がもう一日増えます!
実は平成28年から「山の日」という祝日が増えます。
これは「山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する」という意義があります。
また他の月には祝日があるのに、8月だけないのでそれで山の祝日を8月と決めたという話もあります。
でも8月なので夏休みの最中ということもあり、学生の皆さんにはあまり関係ありませんね。
当初はお盆休みと連続させやすいとして8月12日を採用する案が出されたものの、8月12日といえば「日航機123便墜落事故と同じ日になるために 群馬県選出の小渕国会議員らが違和感を覚えるとして変更を求め、そして8月11日となったようです。
これで平成28年からは日本の祝日は16日になります。
今は祝日になっていない母の日も近い将来に祝日になる日もあるかもしれませんね。
でもそうしたら父の日も祝日になってほしいものです。