
夏の暑さをしのぐにはエアコン!
それが当たり前の時代になりましたが、東日本大震災後の電力不足によりクールビズを導入するなど、企業や家庭の中でも節電を心がけるようになりましたね。
一時は家庭から姿を消した扇子やうちわが復活して、2~3本はあるご家庭が多いのではないでしょうか。
では、扇子とうちわ、見た目以外に違いはあるのでしょうか。
扇子とうちわ、その歴史
扇子は、平安時代に日本で誕生したもので、はじめはメモ帳のような役割で主に男性が持っいました。
そこに絵が描かれるようになると女性が装飾品として持つようになりますが、当時は貴族 しか持つことができなかったため、身分を示すアイテムでもあったわけです。
それが中国に渡り、再び日本にやってきました。
一方、うちわは古代エジプトの時代から存在していたことが壁画によって証明されています。
日本では古墳時代、祭りごとの際に道具として使われていたようです。
中世になると、絹や鳥の羽をあしらった豪華なうちわが誕生し、公家、役人僧侶などが持っていました。
同じ頃、涼をとるための軽くて便利なアイテムとして、庶民の間でうちわが使われ始めました。
戦国時代では、新たな使い方が生まれ、家紋を入れて軍配団扇として使用されました。
あおぐためではなかった?
うちわの歴史をたどって行くと、10世紀頃のうちわの使い方はあおぐためではありませんでした。
位の高い者が自分の顔を隠していたり、虫を追い払っていたようです。
木材で作られていたこともあり、手に持つと重かったのですね。
竹と和紙からうちわが作られるようになったのは、室町時代になってからのことです。
そして、江戸時代ではうちわの使用範囲も広がり、暑さをしのぐほか、炊事の際には火起 こしでパタパタと・・・これは現代にも受け継がれています。
扇子とうちわ、歴史と用途に違いはありますが、まったく別の物でもなかったようですね。
どちらかといえば、ファッション性の高いのが扇子だったということもわかりました。
うちわ1つにしても、販促用、あおぐため、うなぎ屋さんや焼き鳥屋さん用など、今は使 用目的によって計算しつくされた物が作られています。
さあ、これからやってくる夏は扇子とうちわ、上手に使い分けていきましょう。
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