
夏が近づくと「土用の丑の日」「うなぎ」というフレーズが、 何処からともなく出てきます。 子供の頃から目や耳にしていた、私たち日本人にとってはおなじみの言葉ですが、土用の丑の日ってなんでしょう・・・
どんな意味があるのでしょうか。
今、小学生のお子さんがいる家庭では、このような言葉の意味を調べてくる宿題が出ることもありますね。昔は、おじいちゃん、おばあちゃんが一緒に暮らしていて普段の生活の中で「昔からの言われ」や、食べ物にまつわる話なども聞けましたが、今はスーパーのチラシや店先ののぼり旗でよく見るけど、意味までは書いてないし・・・
と思う人が多いのではありませんか?
土用とは、古代中国の「五行説」から来ているもので、 万物は木・火・土・金・水の5つの元素から成るという考えが「五行説」です。
それを季節に当てはめ、春→木・夏→火・秋→金・冬→水と振り分け、土はすべての季節に存在するものなので、季節の変わり目となる立春・立夏・立秋・立冬の前の 18日間を土用と呼ぶのだそうです。
そして「丑の日」というのは、十二支の「丑」のことをいいます。
それでは、土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのは どうしてでしょう。
それは江戸時代のこと・・・
夏の暑い日にうなぎが売れなくて困ったうなぎ屋さんが、蘭学者の「平賀源内」という知人に相談しました。平賀源内は、なにか良い宣伝文句はないものかと考えた結果。。。
「本日、土用丑の日」と書いた張り紙を出させたところ、 語呂合わせが良かったのか大ヒットで、うなぎが飛ぶように売れたということです。
それから、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣が 庶民の間に定着していったと言われています。
江戸時代の雑学王でもあった平賀源内が 「夏にうなぎを食べれば夏バテしない」という、江戸の庶民が「なるほど、それならば!」と納得するような知識を伝えたことも、販売促進が大きかったと言えるでしょう。