
こないだまでまだ寒かったのに、 季節はすっかり変わって暖かい日が続くようになってきましたね。
そろそろ冬物をしまって春夏物を出そうと押入れを整理していたら、 幼稚園の時のアルバムが。
ついつい中を見てみると、季節ごとの行事で作ったものが出てきました。
ひな祭りの折り紙やクリスマスのサンタさんの手紙。 その中に七夕の短冊も。
物持ちの良い母親なんですが、 まさかそんなものまでとってあるとは思いませんでした。
ひらがな覚えたての字で
「ケーキ屋さんになりたい」と書いてありました。
それを見るまで私がケーキ屋さんに 憧れてたなんて知らなかったです。
あと数ヶ月もすれば今年も七夕がやってきますが、 大人になってから短冊に願い事なんて書く事ないですよね。 考えたら七夕を小さいころのようにやったりすらしてないです。
そういえば、七夕の短冊ってきちんと意味があるの知っていましたか?
そもそも今の紙の短冊が使われ始めたのは江戸時代の頃です。
まだ日本に七夕という行事ができたばかりの頃は、 竹に紙で作った短冊ではなく五色(ごしき)の糸を飾っていました。
これが歌などに今も残っている「五色の短冊」の始まりです。
この五色とは、 中国の陰陽道から生まれた自然を表す「五行説」に因んだもので、「青」「赤」「黄」「白」「黒」が使われていました。 それぞれ
◆青が緑の「木行」
◆赤は炎の「火行」
◆黄は大地の「土行」
◆白は土に埋まっている金属の材料となる鉱物の「金行」
◆黒は命を育む水の「水行」
を表しています。
また、この五つの色は人が持っているべき五徳という教えも表していると言われています。
ですが、この五色に後から全てをまとめる色として、 古くから「最上の色」と言われていた「紫」が加わり、 その代わりに黒が使われなくなりました。
七夕の由来は3つほどあるんですが、 その中の1つに中国の包巧奠(きこうでん)というものがあります。
これは中国の行事で7月7日に織女星にあやかって、 はた織りや裁縫が上達するようにとお祈りをする風習から生まれました。 庭先の祭壇に針などをそなえて、星に祈りを捧げます。 やがてはた織りだけでなく芸事や書道などの上達も願うようになりました。
しかし、 時代が江戸まで進む頃には願い事の風習は男女ともに行われるようになりました。
特に、江戸時代からは基本的な読み書きやそろばんを 教えてくれる「寺子屋」という場所が多くあったので、 子供たちは七夕になると自分の読み書きが 今より上手くなるように願うのが一般的でした。
その名残として、
今でもサトイモの葉にたまった朝露を集めてすずりに移して、 それで作った墨で短冊に詩歌を書くと字が上達する。
という言い伝えがあります。
この短冊ですが、 前日の6日の夕方に笹の葉に飾って、 翌日の7日の夜には取り外すのが通常です。 昔はそのまま願い事を書いた短冊とともに川に流していたようです。
短冊の色を意味を理解して使うとなんだか願い事が 本当に叶うようなきがしますね。
ちなみに自分の幼稚園の時の短冊は緑の紙に書かれていました。 この場合どの意味に当てはまるんですかね。